30代セミリタイア備忘録

30代でセミリタイアしました。セミリタイアの考察やゲーム関連の雑記を書いてます。

セミリタイアをメジャーにするには

 昨日の考察ではかなり簡単に「そのうちセミリタイアもメジャーになるよ」と書きましたが、本当にそうだろうか、と思ったので今日はその辺りを考察してみます。

 さて、ある物事がメジャーになるためには、

・それをやりたいと思う人が増える

・実際にやる人が出てくる

・それを見て更にやりたいと思う人が増える

 というサイクルを繰り返していく必要があると思います。

 

 現時点でもセミリタイアをやりたい、という人はかなり多いと思います。明確なデータを持ってるわけではありませんが、FIREムーブメントやらセミリタイアブログの増加っぷり等を踏まえるとそれなりにいると見込まれます。

 実際にセミリタイアを達成した人もそれなりにいます。私もそうですし、数多くのセミリタイア系ブログでも日々の生活を綴る諸先輩方がいますし、間違いないでしょう。

 ただ、多くの人はセミリタイアを希望しつつも踏ん切りがつかず、できていないのだろうと思っています。セミリタイアをメジャーにするためにはこの大勢いるであろう迷っている方々の決断をサポートするような仕組みが必要でしょう。

 一部の決断力ある人は自分の決定に殉ずることができますが、多くの人は自分の決断に対して「それで大丈夫、間違いないよ」という後押しを求めていると思います。それではこの後押しになるものとはどんなものでしょうか。

 

 ミクロには個別の相談になると思います。各個人の資産額や支出、家族構成等を踏まえて、数字上は問題ないよ、というお墨付きを与えることができるでしょう。

 そしてマクロには統計的な数値データの収集が必要だろうと思います。

 

 例えば、先日の記事では比較対象として転職を挙げました。転職も20年くらい前には一部の人がやむを得ず行うもの、というイメージでしたが、今となってはかなり一般的な選択肢として認知されていると思います。

 そしていざ転職、となったときには転職エージェント等のミクロな相談と、転職に関する統計データ確認等のマクロな分析を行うのが一般的でしょう。

 ちなみに、2019年の統計では転職者は351万人とのことです。これを多いと見るか、少ないと見るかは個人の判断となるでしょうが、全国でこれだけの転職者がいるというのが国の統計で明らかになっています。皆やってるから自分もやってみようかな、という気にはさせてくれるのではないでしょうか。

 

 一方で、セミリタイアについてはどうでしょうか。こちらも同様にセミリタイアした人数でカウントしたいところですが、寡聞にしてそのような統計データの存在を知りません。

 さらに、セミリタイア者をどのようにカウントするかも非常に難しいというのもポイントです。

 

 先ほどの転職者であれば、定義はかなり明確にできて例えば「ここ一年の間に離職し、再度就職した」という事実を持っている人をカウントしていけば良いでしょう。

 ではセミリタイア者の場合はどうすれば良いでしょうか。客観的事実だけを見れば「ある程度の資産を持っている無職、またはフリーター」でしかありません。人口統計のアンケートにセミリタイアに関する項目が追加されない限りは判別困難でしょう。

 また、その際にも色々と難しいポイントがあり、セミリタイア者の家族構成や労働の有無、資産額、年間の支出額とかも同時にデータとして収集しないと、あらゆる自称セミリタイア者がごちゃ混ぜになってしまい、統計データとして活用が困難でしょう。

 そうでないと、年間50万以下で暮らす貧乏独身セミリタイアも、事業で成功して30代から家族でリッチに暮らすセミリタイア一家も、50代でリストラに合ったからやむなくセミリタイアしている人も、全てセミリタイア者として扱われてしまいます。

 セミリタイア希望者が求めているのは自分と似たような境遇でのセミリタイア者の数とか資産額のような情報でしょうから、それらを区別できるようなかなり細かい統計調査が必要でしょう。

 

 以上のように、セミリタイアが真にメジャーとなるには、まずその評価指標となるような統計データを取るような仕組みが必要だと考えます。

 ただ、国としては納税額が少ないセミリタイア者の増加を望んでいるとは思えないので、雑誌とかポータルサイトでアンケートを取るような形が現実的かもしれませんね。

 とはいえ、当面の間は大規模なアンケート取得なんかは難しいでしょうから、ミクロな対応、つまり個別相談で後押しをしていくのが主流になるでしょう。転職エージェントならぬセミリタイアプランナーみたいな資格が勝手に作られ、情弱が騙される未来が見えますね。