本日も相変わらずポケポケのお話。
最強のトレーナーズ、モンスターボールと博士の研究
ポケポケをプレイされた方であれば最強トレーナーズと言えばモンスターボールと博士の研究の2種類であることに異論の余地はないでしょう。
モンスターボール(以下モンボ)はたねポケのランダムサーチ。たねポケを場に出さない限りは何もゲームが進まない本作において、それをサーチできるのは非常に強いです。
博士の研究(以下研究)は2ドロー。カードゲームにおいて手札が単純に増える効果が弱いわけはなく、遊戯王で同効果を持つ「強欲な壺」が禁止カードであることからもヤバさが伝わるのではないでしょうか。
モンボから打つか? 研究から打つか?
さて、そこで今回の本題ですが、これらのカードがそれぞれ手札にあった場合、どちらから先に打つのが良いのでしょうか?
結論を先に書いてしまいますが、
- たねポケ以外を引きたければモンボが先
- たねポケを引きたければモンボが後
が確率的には正しい順序のようです。
以下、細かい話をしていきましょう。
たねポケ以外のカードを引きたい場合
初手でデッキ枚数残り14枚中に欲しいカードが2枚入っている場合を考えると、欲しいカードを引ける確率は
- 先モンボ2枚:31.82%
- 先モンボ1枚:29.49%
- 後モンボ:27.47%
という感じで、モンボ1枚あたり2%程度の確率上昇が見込めます。
先にモンボを打つことでデッキの枚数が減り、研究でたねポケ以外を引く確率が上がるから、というのが感覚的に分かりやすいと思います。
特定のたねポケを引きたい場合
同様に、デッキ枚数残り14枚中に欲しいたねポケが2枚入っている場合を考えます。今回は他のたねポケ数にも依存するので、その辺りも考慮すると以下表のような確率となります。
概ね数%程度の差ではありますが、特定のたねポケを引きたい場合はモンボを後にした方が確率が上がるようです。
これはちょっと直観とは異なるように思えます。たねポケ以外の場合と同様にモンボでデッキを圧縮した方が研究で引ける確率が上がりそうな気がしますが、実際はそうではないというのは意外なのではないでしょうか。
単純な例で考えてみましょう。たねポケA、たねポケBと外れカードC, Dだけがデッキにあるとします。ここで研究とモンボ各1枚でたねポケAが引ける確率を計算してみます。余事象の考え方より、
たねポケAが引ける確率 P = 1 - たねポケAが引けない確率 Q
となりますので、引けない確率Qを計算すればいいですね。
①モンボ先、研究後の場合
Q = 1/2(モンボでBを引く確率)× 2/3 × 1/2(研究でC, Dを引く確率)
= 1/6
たねポケAが引ける確率 P = 1 - 1/6 = 83.33%
②研究先、モンボ後の場合
Q = 2/4 × 1/3(研究でC, Dを引く確率)× 1/2(モンボでBを引く確率)
= 1/12
たねポケAが引ける確率 P = 1 - 1/12 = 91.67%
と言う感じで、たねポケ狙いであればモンボ後の方が確率的にはお得です。
モンボで先にデッキ圧縮するよりも、研究でサーチ先候補を減らした方が当たりやすい、というのが納得感のある説明になるのではないでしょうか。
以上を持ちまして結論を再掲します。
- たねポケ以外を引きたければモンボが先
- たねポケを引きたければモンボが後
1ターン目に研究を打つべきか?
さて、本題は一旦終わりましたが、もう一つ考えてみましょう。それが章題の「1ターン目に研究を打つべきか?」です。
一般的なカードゲームであれば「Yes」で終わりなんですが、本作では凶悪な妨害札であるレッドカードの存在がそれを許してくれません。
相手が4枚以上持っている場合には実質的なハンデス(手札破壊)となります。
先行1ターン目に研究を打って手札6枚になったところで、返しにレッドカードを打たれて涙目になった方々も多いのではないでしょうか。
したがって、研究は闇雲に打つのではなく、目的をしっかりと定めて打っていくことが重要です。
とにかくたねポケが欲しい場合
ピカチュウexデッキなんかが相当しますが、たねポケ主体で戦っていくデッキの場合は「特に深く考えず研究を打ってもOK」となります。
ピカチュウexが引ければ場に出せば良いですし、ベンチが埋まり切ってなければ適当なたねポケで埋めたいところでもあります。相手にレッドカードを打たれたとしても、ピカチュウexを引く確率が上がっているので、むしろありがたいまであります。(この辺の妨害耐性の強さなんかもピカチュウデッキが環境トップである所以だと思いますが……)
それ以外のデッキの場合で、先行1ターン目でたねポケ目的に研究を打つのは結構限定的な気がします。
- 初手のたねポケを無傷温存したいので壁ポケモンが欲しい
- 相手がフリーザーなので事故回避のためにベンチを一枠は埋めたい
とかの状況であればOKですが、そうでないなら一度落ち着いた方が良いかもしれません。先行だとエネルギーも張れないので。
後攻の場合は「とにかくたねポケを出してエネルギーを溜め始めたい」などの理由があれば研究を打っても良いと思います。リザードン+ファイヤーデッキなんかが該当しますね。
進化先のポケモンが欲しい場合
初手で研究を打ってはいけないパターン筆頭がこちら。1ターン目は進化できないので、進化先のポケモンを探しに行っても特にいいことがありません。
研究が初手で2枚ある場合にはちょっと考えてもいいですね。相手デッキが相当速攻寄りっぽければ打つのもアリかと思います。「3ターン目に2進化完成してないと勝ち目が無さそう」みたいな相手であれば打てば良いんですが、そうでないなら遅らせるのも良し。
特定のサポートが欲しい場合
サポート(カスミ、サカキ、ナツメ、キョウなど)を打ちたい場合は要検討ですね。サポートは1ターンに1枚しか使えないので、研究を打つと他のサポートが打てなくなりますので。
カスミなんかはできるだけ早く引いてエネ加速したいので、初手研究で探しに行くのは多いにアリ。ただ、水デッキで手札が多い状態でターンを渡せば、カスミ警戒でレッドカードは飛んできやすくなるので諦めも肝要です。
相手のキーとなるポケモンを早期に処理するためにサカキ、ナツメが欲しい場合なんかも狙っていいパターンと言えそうです。
キョウなんかは1,2ターン目に欲しくなるようなカードではないのでこれ目当てに初手研究はまぁしないでしょう。とは言え欲しくなってから探してると遅いので、やはり2,3ターン目に打っておけば問題ないです。
あとは後半戦で各種サポートを手札で確実にキープしておくために、初手研究で相手のレッドカードを吐かせておくというのも戦術としては一考の余地ありですね。
まとめ
結局のところ言いたいことは「便利だからって無心で打つな」ってことですね。その研究は果たして今打つべきなのかを少し考えて、自分の中で明確に理由があるならOKです。
まぁ色々と書いてしまいましたが、エンジョイ勢なら細かいこと気にせず楽しくやれば良いと思います。それが一番大事ですし、自分も普段適当に回してる時は何も考えずにやってますし。
余談の方が長くなりましたが本日は以上。